3月22日(月)
場所:セント・チャールズ
天候:曇り

今日の出来事

アクティビティ
09:00 宿舎を出発
09:30 Null小学校見学
11:00 Hardin中学校見学
昼食
13:30 St. Charles高校見学
同校コンピュータラボで作業
ペアプロジェクトについて第一回打ち合わせ
Lews & Clarkにて夕食


ペア相手校のページ昆虫と土壌のページを作りました。そちらもご覧ください)

小学校、中学校の見学内容については本学園小学校、中学校チームにお任せする。
セント・チャールズ高校の校舎前にて。この学校は建物そのものは1920年代の歴史あるものである。しかし、火事により内部は焼けてしまったため、内装はやり直している。


本日の研修


■3月22日(月)−研修第7日目

 1週間前、残った仕事を片付けてぎりぎりのところで成田エクスプレスに飛び乗ったのだなと思い返しつつも、研修第7日目を迎えた。今日は実際に3人のアメリカの学校を訪問する日だ。残念ながら、セントチャールズの学校は春休み中で生徒がいる様子を見ることが出来ない。

【イースターのプレゼント】

 ワシントンでも聞いた話だが、こちらではイースター[復活祭]にペインティングをほどこしたプレゼントをするそうである。イースターには少し早いが、朝、ロビーに行くと、マギーが旦那さんの会社のペンとあわせて、たくさんたまご型のチョコレートを並べていた。我々一人一人へのプレゼントであるという。また、シンディも我々一人一人に地図を用意していてくれた。昨日、スーパーで地図を買おうとしたら必要ないといわれたが、アメリカ全土の地図、ミズーリー州の地図、セントルイスとセントチャールズの地図を買っておいてくれたのである。全て市販の立派なもので、ここまで準備をしていてくれたかと思うと感動した。

Null Elementary School 】

まず、最初にマギーの学校へ向かう。落ち着いた住宅街の中にきれいな学校が見えてきた。

創立者の名前にちなんで名づけられたこの学校は、小さな学校であった。春休み中ということで生徒はいないが、中を見学させてもらう。

 1.体育館兼カフェテリア

  ワシントンで見たアーリントンサイエンスフォーカス小学校もそうであったが、体育館とカフェテリアが一緒となっているようである。広い空間を遊ばせて置かないための合理的な利用方法だと思う。

 2.校庭

  校庭にはかわいらしい遊具が置かれていた。手前にはバタフライカーデンという蝶がくることがあるらしい。さらに向こう側の家は授業の一貫として生徒たちが作ったものらしい。さすがアメリカ、作るものもスケールが大きいものだ。

 3.幼稚園の教室

  アメリカの小学校は、日本で言う幼稚園年長と小学校が一緒になっているようである。 幼稚園の教室らしく教室内はきれいに飾りつけされ、壁面いっぱいに様々なポスターや生徒の作品が掲示されていて大変かわいらしい。また、小さい生徒に配慮して教室内にトイレが併設されているのにも感心した。また、コンピューターも置かれていて、小さいときから親しむことができるようになっている。

4.音楽室

 音楽室は基本的には日本と同じである。ピアノなどはなくキーボードで代用されているようである。ここも壁面いっぱいに掲示がされている。

5.スタッフルーム

 アメリカでは日本で言う職員室のようなものはなく、各先生がそれぞれの教室に机を持って仕事をしている。以前訪問したニュージーランドでもそうであったが、その代わり先生方が休憩したり、教材をつくる部屋が用意されていた。ソファーなどもあり、先生方がくつろげるようになっており、うらやましい。また、我々日本側の関心を集めたのが、様々な文字や絵を簡単に切り抜くことができる機械である。たくさんの型から選んで、それを紙にはさんで押すときれいに様々な形や文字が手に入る。アメリカの学校は大変きれいに廊下や教室のデコレーションをしているが、そうした飾り付けがやりやすい環境が用意されているのである。本学園の小学校の先生方はその機械を欲しがっていた。

6.マギーの教室

 マギーが担当する4年生の教室に入った。入ってみて驚いた。天井から無数の折り紙で折った鶴が吊り下げられている。アメリカでこんなにたくさんの鶴を見るとは思わなかった。校長先生がお見えにならなかったので、小学校の加賀先生がマギーに学校からのプレゼントを渡した。また、プレゼントの一つとして「けんだま」があったが、加賀先生はそれを見事に演じて、アメリカ側の喝采を浴びていた。

 クラスの人数は20名程度で、日本では考えられない少人数である。また、マギーはまた、算数を初めとして様々な現在使われている教材を見せてくれた。特に印象深かったのは円形をしたカードに四つの数字が書いてあって、+−×÷のすべての記号を使って21になるようにするためのカードである。日本の場合は正確な答えを出すことが重視されるが、アメリカではそこにいたるプロセスが重視されていると感じた。

7.図書館

 アメリカでは図書館が大変大切にされているのを感じた。これはワシントンでのとき感じたことでもある。インターネットなどの様々な電子機器の発達により、我々は様々な情報を紙という形ではなく得ることができるようになっている。しかし、このような時代であるからこそ、自分で触って調べることができる本や雑誌は大切なのであろう。アメリカでは中学校のパートナーのライスさんのように、読書担当の教員がいる。読書の大切さを小さいうちから生徒に理解させようとしているのが良く分かる。また、図書室の片隅にはロッキングチェアーが置かれていた。先生がそれに座って、椅子を揺らしながら生徒に話を聞かせている様子が浮かんできた。

Hardin Middle School】

 次にキャサリンが勤めるHardin Middle Schoolへ向かう。ここも春休み中のため生徒は登校していないとのこと。また、春休みを利用しての改築工事が進められていた。新しい体育館も建築中とのことである。

 1.廊下

 廊下には生徒ひとり一人のロッカーが埋め込み式で配置されていた。ロッカーにはダイヤル式の鍵がつけられており、上部が斜めになっているため、物をロッカーの上に放置できないように工夫されている。ロッカーが教室に置かれていないため、教室が広く感じる。

 2.図書館

  図書館でハーディン中学校の先生方が待っていてくれた。校長先生はポロシャツという身軽な服装で登場。我々を歓待するお菓子やコーヒーも用意されている。校長先生は気さくな方で、色々な日本側の先生と会話を楽しんでいた。藤尾先生が学校のおみやげを校長先生に渡した。また、日本に行ったことのある女の先生がいて、日本のことを色々と話している。特に日本の制服に関心があるらしく、本校の制服を見たがっていたので、堀先生が図書室のコンピューターで本校のホームページに接続して見せてあげたら大変喜んでいた。小学校でもそうだったが、図書館には必ず司書の先生が配置されている。日本としては見習う必要のある点だ。

 3.美術室

 美術室の中も色々なものが壁面に貼ってあって、にぎやかである。轆轤もあった。陶芸を行うのだろうか。

 4.理科室

    理科担当の若い男の先生に案内される。主として日本の地学に当たる科目を勉強しているようだが、アメリカでは鉱物学と天文学に分けられるようである。教科書は自らかうのではなく、学校にあるのを使うシステム。ものすごい厚さで驚いた。先生の指導書にはワークシートのサンプルなどが豊富に掲載されている。貴重なものであると思えるが、湊先生にそれがプレゼントされ、とても喜んでいた。

5.読書の部屋

中学校のパートナーのキャサリンの部屋である。日本と違ってひとり一人の先生の個性が部屋に感じられる。理知的な彼女を反映して、小学校の部屋とは違った落ち着きが感じられる。全員が机に座って写真をとった。生徒になったような気がした。

6.カフェテリア

中学校のカフェテリアを見た。カフェテリアの入口には大きな虎のぬいぐるみが置いてある。学校ごとにシンボルマークみたいのがあるらしい。ここは理由は不明だが虎である。小学校に比べるとかなり広く、カフェテリア専用として使われている。壁面には大きくこの学校の教育目標が掲げられ、また、それぞれのチームの状況が掲示されていた。ホームクラスとは別に、1学年の生徒が2つのチームに分かれ、3年分の6チームがあるそうである。日本で言うところの学年会みたいなものか。それぞれのチームが個性を出し合って競争しあっているようである。

7.体育館

現在新しい体育館を増設中ということである。中学校になるとずいぶんと大きくなり体育館らしくなっている。カフェテリアは別に用意されている。

8.コンピューター室

コンピューター室はウインドウズ用とマッキントッシュ用の2部屋に分かれている。

ウインドウズの部屋は、生徒がソフトウェアーを使って作業する時、マッキントッシュの部屋はタイピングの練習や生徒が自分で者を調べるのに使用しているそうだ。アメリカはマックのコンピューターが多いと聞いていたが、ウィンドウズもかなり進出してきているようである。

【なんてやさしい人達なんだ−昼食にて】

 昼食はセントチャールズの中心部へ行った。そこには昔のアメリカの雰囲気をそのまま残したストリートがあり、とても趣き深い。こんな町に住んでみたいなどとみんな話しているうちに、St.Loius Bread Companyというパン屋に入った。人気のある店らしく店内は混んでいた。マギーのクラスの生徒もいて、マギーに挨拶をしていた。食事の後で店の人からおみやげとして、パンを2個ずつもらった。そんな中で、ハーディン中学校の校長先生が店に現われた。先ほど我々がもらったTシャツのサイズがなくて江草先生と三輪先生の分がなかったのであるが、その代わりといって、素晴らしい学校のロゴ入りのパーカーを持ってきてくれたのである。なんて優しい人達だ。

St.Charles High School】

 シンディの勤務するセントチャールズ高校へと向かう。小学校と中学校の見学で時間をとりすぎたため、今日は校内見学をなしにして、コンピューターラボでの日米共同でのウェブページ作成を行う。学校は数年前に火事で焼けてしまったそうであるが、内装を全面的に改装したが、創立当初からの古い建物も使っているようである。中は小学校・中学校の雰囲気とは異なり、落ち着いた雰囲気である。まるでヨーロッパのホテルに来たかのような印象を受ける。

1.コンピューターラボにて

 シンディはこの部屋でマーケッティングを教えている。自分の教室を紹介できてとてもうれしそうだ。20数台のコンピューターが用意されていた。また、壁面には生徒が印刷した世界各地の写真や色々なスーパーの広告も掲示されており、無機的になりやすい部屋に彩を添えている。

(1) セントチャールズ市の紹介

 まず、最初にビデオをみた。セントチャールズ市の観光案内のビデオである。なんと日本語のナレーションが付いていておどろいた。次に、我々日本側9名にIDが発行され、それに基づいてコンピューターを使った。これまで訪問した学校は勝手にアクセスできていたが、さすが高校レベルになると管理も厳しい。ここでFMFの友の会のホームページを開く。2004年度版にはもうかなりの学校の状況がアップしてあって、みなさんの健闘ぶりがよく理解できた。

(2) プレゼントの贈呈

校長先生が所用で不在ということで、校長代理のStephen Jacobさんにプレゼントを渡す。課外活動関係の統括責任者らしい。本校は名前の通り、聖徳太子の和の教えを建学の精神としているが、メインのプレゼントはその聖徳太子の絵である。つたない英語で説明したがわかってくれたかどうか。どうもアイドルということを言っていたので、聖徳太子は我々のアイドルになった。しかし、見方を変えればアイドルであると自分で自分を納得させた。

(3) ウェブサイトづくり

小中高のグループに分かれて、さっそくウェブサイト作りに入る。アメリカ側の技術担当者はいなかったが、別の専門家の方が対応してくれたので問題はなかった。コンピューターに疎い私と江草先生はこちらは完全に堀先生にお任せである。堀先生は忙しい中、下準備をされてきて後は写真とコメントを載せればよいだけになっている。日米合作ということで、シンディにコメントをもらって載せることにした。堀先生の持って来たコンピューターは大変小さく、シンディはそれを使っていたが、キーボードが小さすぎて大変だとこぼしていた。ラボでの彼女の写真も載せることにしたが、最初の写真がお気にめさなくて再度取り直しに。2回目の写真は満面の笑顔で気に入ってもらえたようだ。また、学校の正面玄関での写真を撮りに行くため、堀先生とシンディは外に出たが、セキュリティーのため扉がオートロックになっていて、締め出されて別の入口から戻ってきたといっていた。こんなにのどかな雰囲気の町なのに、アメリカの抱えるもう一つの側面を垣間見た思いがした。

 正直なところ、出発前は日本とアメリカで共同してそんな作業ができるのだろうかと思っていたが、思いのほか順調に進んでよかった。技術担当の小学校の三輪先生、中学校の佐々木先生、高校の堀先生のがんばりに感謝の意を表したい。

(4) ヤフーメッセンジャーの実験

一方、佐々木先生は本学園中学チームのホープとして、コンピューター関係の一切を背負っている。いつでもどこでもジェントルマンとしての服装に、手にコンピューターの入ったブリーフケースという姿は、すでにこのプロジェクトでは伝説的な存在になっている。

佐々木先生はテクニックの先生とTV会議に向けての通信交信の実験をしている。すでにホテルからは日本の学校との通信に成功しているそうだ。佐々木先生は英語で担当者と渡り合っている。たいしたものだ。このコンピューターラボの機械同士での交信を試みた。ヘッドフォンを耳にあてると確かに声が聞こえてきた。コンピューターに弱い私などはたいした時代になったと思ってしまう。映像の交信は行わなかったが、セントチャールズ高校の先生の技術的なレベルが相当な高いということも確認できた。

(5)ペア・プロジェクトの相談

 ペアプロジェクトについては、江草先生は生態系における垂直分布を考えてきていた。

しかし、シンディは理科の先生ではなく、またミズーリー州自体が大平原で山らしい山がないとのこと。一方、シンデイはマーケッテイングの専門家らしく、リサイクルを研究テーマにしようと提案している。おどろいたことに、すでにシンディは立派な研究計画書を作成していて、私たちに渡してくれた。英語で書かれた計画書の理解に時間がかかり、また時間もなくなってきたため、ペア・プロジェクトについては、次の作業の日に話し合いをすることにした。それまで、こちらの考えもまとめておかなくては。充実した一日の日程を終えて、セントチャールズ高校を後にした。

【夕 食】

 昨日のレストランも素敵であったが、今日のレストランも昔の町並みが残る中にあるれ立派なレストランである。名前をLewis and Clarkと言い、第3代大統領ジェファーソンの時代に西部開拓に赴いたMeriwether Lewis と Wiiiam Clarkに由来しているレストランだ。なんとか我々に喜んでもらいたいという気持ちを毎度毎度感じる。英語はよく通じなくとも、気持ちは分かりあえるものだ。毎日こうした立派なレストランにつれてきてもらうと、日本でのおもてなしをどうしようと考えてしまう。

 ここまで肉料理が続いてきたので、魚料理を注文する人が多かった。しかし、毎回アメリカの料理の量には圧倒されてしまう。また、西部に近くなってきているのかメキシコ系の料理が目立つ。ハラペーニョなる香辛料は特に辛く、泣きそうになる。会話の途中で、25セントコインの中には各州ごとに発行したものがあり、それぞれが持ち寄ってみた。確かにデザインが違うものがあり、これから三輪先生中心にアメリカ各州発行のコインを集めていくことにした。

 シンディは日本の時間で換算して1日あたり、6時間の授業を教えていて、ほとんど空いている時間はないようであった。日本の高校では考えられないような授業時数の多さである。


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